こども食堂運営時の食品衛生管理について(講習会資料より)

調理場の衛生管理

  • 洗浄剤などの薬剤は、食品と別の場所に保管する。容器の詰め替え・小分けをする場合は、中身がはっきりとわかるようにラベルを貼るなどして、誤使用を防ぐ。
  • トイレは、作業開始前・終了後など、定期的に清掃および消毒剤による消毒を行って衛生的に保つ。
  • 調理施設は、給湯設備や手洗い設備などの、調理施設の条件が整っている施設を利用する。
  • 調理施設は、清潔に保ち、調理作業に不必要な物品は置かないようにする。
  • 手指を洗うための石鹸や消毒液、調理器具を洗うための洗浄剤や消毒剤、清潔なふきんを備える。

運営者側の健康と衛生管理

  • ノロウイルスによる食中毒の多くは、調理担当者が食品を汚染したことによるとされている。調理担当者は、自らが汚染の原因とならないよう普段から手洗いや健康管理に努める。
  • 作業開始前に、調理担当者の健康チェックを行い、下痢や嘔吐の症状があるなど体調不良の人は、調理や配膳に携わらない。
  • 手指に傷がある人は調理行為に参加しない。
  • 手指の爪は短く切り、指輪・腕時計等の装身具は外す。
  • 調理担当者は、エプロンや三角巾、必要に応じてマスクなどの清潔な作業着を身に着ける。髪を清潔に保ち、必要な場合は結ぶ。
  • 石鹸や流水を使ってこまめに手洗いする。

下準備

  • 冷蔵庫・冷凍庫から出した原材料は、速やかに下処理、調理を行う。冷凍食品は室温で解凍せず、冷蔵庫または流水で解凍する。
  • まな板、包丁などの調理器具や容器は、肉類、魚介類、野菜などの用途別に使い分ける。
  • 塩素系消毒剤を使い殺菌する。

原材料の受け入れ

  • 肉類、魚介類、野菜類の生鮮食品については、一回で使い切る量を調理当日に仕入れる。
  • 冷蔵や冷凍が必要なものについては、速やかに冷蔵庫または冷凍庫に入れ、室温に置かれる時間をできるだけ短くする。

調理

  • 前日調理は行わない。調理完了後おおむね2時間以内に食べ終わるようにする。
  • 魚介類や野菜・果物は、流水で良く洗う。
  • お年寄りや幼児、妊婦など抵抗力が弱い方には、刺身やサラダ等、生ものの提供は避ける。
  • 生の食材を扱う調理器具と、加熱済みの食品に使用する調理器具は、それぞれ専用のものにするか、使用のつど洗浄剤でしっかり洗う。
  • 食品は中心部までよく加熱する。
  • 調理後は速やかには依然する。調理済みのものは室温で放置せず、熱いものは熱いまま、冷たいものは冷たいままに保ち、早めに提供する。

消費期限と賞味期限

消費期限

「この日までに食べてください。」

賞味期限

「この日までおいしく食べられます。」


その他考慮すべき事項

  • 異物などについて
    金属などの硬質性の異物は健康被害を及ぼすこともある。原材料に含まれる異物の確認も含めて、調理作業中での異物混入を防止する。
  • 食物アレルギーについて
    学校給食における食物アレルギー対応について」などを参考に、アレルギーの対応を検討しておく。

手を洗う前に

  1. 爪をも短く切りそろえる(マニキュアもとる)
  2. 腕時計や指輪等の装身具を外す
  3. 手指に傷がないか等を確認する
    → 傷がある場合は原則として調理作業に従事しない

手の洗い方

衛生的な身だしなみとは?

外部から菌を持ち込まず、異物混入や食品・調理器具などへの汚染を防ぐための身だしなみです。

料理をする人は、手洗いの徹底や、清潔な身だしなみについて気を配りましょう。

理想的な身だしなみ

■あたま

髪は短く切るか、きちんと結わえる。

帽子やスカーフで覆う場合は、髪はすべてしまう。

■エプロン

調理のとき専用のユニフォームまたはエプロンを着用し、毎回洗濯する。

■マスク

盛り付けする場合などは特に、口だけでなく鼻もしっかり覆う。

■手指

爪は短く切り、マニキュアは取る。

指輪時計などははずす。

必要に応じてビニール手袋を着用する。(手荒れや傷があるときには特に)